アイルランドでの移動手段として便利な電車とトラム。観光や生活の中で利用する機会がある方も多いのではないでしょうか? この記事では、アイルランドの鉄道やトラムの種類、チケットの購入方法、実際の乗り方まで詳しく解説します。また、日本と意外なつながりがあるDARTの車両についてもご紹介します。
1. アイルランドの鉄道・トラムの種類
アイルランドの公共交通機関には、大きく分けて以下の鉄道・トラムがあります。
なお、アイルランドには地下鉄はありません。
(1) DART(ダート)


ダブリン市内とその沿岸部を結ぶ電車で、正式名称は Dublin Area Rapid Transit。
グリーンの車両が特徴で、マラハイド(Malahide)やホウス(Howth)、ブレイ(Bray)などの美しい海沿いの街へ簡単にアクセスできます。
‣ 日本生まれの車両が使われている!?

実は、DARTの車両には、日本企業から購入した電車が使われていることをご存知ですか?


1990年代、アイルランド鉄道はダブリン周辺の鉄道インフラを強化するために、新たな車両を導入しました。その際、日本の東急車輛で製造された車両がアイルランドに渡り、DARTとして走行しています。
ダブリンでDARTに乗る際は、日本生まれの車両に出会えるかもしれません。
(2) LUAS(ルアス)

ダブリン市内を走るトラム(路面電車)。レッドラインとグリーンラインの2路線があり、市内中心部や郊外への移動に便利です。
(3) Irish Rail(InterCity, Commuter)

Irish Railはアイルランドの国鉄で、都市間を結ぶ鉄道。ダブリンとコーク、ゴールウェイ、ベルファストなど主要都市を結ぶ長距離列車のほか、近郊を結ぶ通勤電車(Commuter)も運行されています。
ダブリン起点の人気鉄道旅行先一覧
| 目的地 | 出発駅 (ダブリン) |
所要時間 (目安) |
見どころ・特徴など |
|---|---|---|---|
| Cork (コーク) |
Heuston Station (ヒューストン駅) |
約2時間30分 | イングリッシュ・マーケット、蒸留所、アートと食文化が魅力。南部のグルメ都市としても人気。 |
| Limerick (リムリック) |
Heuston Station (ヒューストン駅) |
約2時間 | キング・ジョン城などの歴史的建造物が見どころ。経由地としても便利な街。 |
| Killarney (キラーニー) |
Heuston Station (ヒューストン駅) |
約3時間40分 | キラーニー国立公園やロス城など自然と歴史が楽しめる。「ケリー周遊路」観光の拠点としてもおすすめ。 |
| Waterford (ウォーターフォード) |
Heuston Station (ヒューストン駅) |
約2時間30分 | アイルランド最古の都市。ウォーターフォード・クリスタルで知られ、歴史ファンにも人気の街。 |
| Galway (ゴールウェイ) |
Heuston Station (ヒューストン駅) |
約2時間30分 | 伝統音楽やアートの街。アラン諸島への玄関口としても知られ、西部観光の拠点となる人気都市。 |
| Belfast (ベルファスト) |
Connolly Station (コノリー駅) |
約2時間10分 | タイタニック博物館や政治壁画など北アイルランド独自の見どころ多数。 |
2. チケットの種類と購入方法
(1) Leap Card(リープカード)の活用

アイルランドの公共交通機関では Leap Card というICカードが一般的です。
バス、電車、トラムのすべてで利用でき、現金や紙のチケットよりも割引が適用されます。
ただし、都市をまたぐような長距離移動ではリープカードは利用できません(例:ダブリン⇔コーク間の移動)。
事前にオンラインや、窓口などでチケットを購入する必要があります。
▼ Leap Cardの入手方法や、運賃は以下のページを参照ください!
‣ 運賃の仕組み
Leap Cardを使って電車・Luasに乗る際、チェックイン時に一時的に€4が引かれます。そして、降車時にチェックアウトすると、実際の乗車区間に応じて金額が計算され、返金される仕組みになっています。チェックアウトを忘れると、最大料金が引かれてしまうので注意が必要です。
なお、同様にLeap Cardが使えるバスでは、乗車時のみリープカードで精算をし、降車時は特段チェックアウトは不要です!
(2) オンライン・アプリ購入
インターシティ(都市間の移動)などの鉄道利用については、Leap Cardの利用ができません。
その場合、前売り券を、オンラインやIrish Railの公式アプリで事前にチケットを購入し、QRコードで改札を通る方法も便利です。
オンラインでは簡単に購入できる上、一部の路線では、早割を活用すると、安いチケットを手に入れることができる場合もあります。
‣ オンラインでのチケット購入方法
① Irish Railの公式サイトにアクセス
👉 https://www.irishrail.ie
② トップページの検索フォームを使う
- 出発駅と到着駅を入力。
- 乗車日と時刻を選択。
- 「Return」(往復)か「One Way」(片道)を選ぶ。
- 人数とチケットの種別を選び、「Go」ボタンをクリック。
③ 希望する列車を選択し、座席の種類を選ぶ
- Standard(普通席)または First Class(1等席)を選択。
- オプションで座席指定ができる列車もあります。
④ チケットの受け取り方法を選ぶ
- 「Mobile Ticket(スマホ用QRコード)」がおすすめ!
- その他、駅の券売機での受け取り(Ticket Machine)も選べます。
⑤ 支払いをして完了
- クレジットカードまたはデビットカードで支払い。
- 登録済みのメールにチケットの詳細が届きます。
‣ Irish Rail公式アプリでのチケット購入方法
① アプリをダウンロード
- アプリ名:“Irish Rail – Iarnród Éireann”
② アカウント登録(任意)
- アカウントを作成しておくと、履歴や予約の管理がしやすくなります。
③ 出発駅・到着駅・日時を入力して検索
④ 列車を選び、チケットタイプを選択
⑤ 支払いをして、QRコードチケットを受け取る
- アプリ内で表示されるQRコードを改札や車内で提示すればOK!
(3) 窓口・券売機でのチケット購入


移動日当日、駅の窓口や券売機にてチケットを購入することも可能です。
‣ 運賃
〇 DART、Irish Railの紙チケット料金は、乗車区間や移動距離によって異なります。
具体的には、Irish Rail公式サイトにアクセス(https://www.irishrail.ie/en-ie/)し、運賃を検索できます。
また、各駅に設置されている券売機で、出発駅と目的地を選択すると、該当する運賃が表示されます。
〇 Luasの運賃は、ゾーン制が採用されており、各ゾーンをまたぐと運賃が高くなる仕組みです。
(Source : https://www.luas.ie/ticket-types/adult-ticket/)
| Single Ticket(片道) | Adult | Child |
|---|---|---|
| 1 zone | € 2.00 | € 0.90 |
| 2-8 zones | € 2.60 | € 0.90 |
| Return Ticket(往復) | Adult | Child |
|---|---|---|
| 1 zone | € 4.00 | € 1.80 |
| 2-8 zones | € 5.20 | € 1.80 |

Leap Cardを利用するほうがお得です!
3. 実際の乗り方・降り方
‣ 改札はないが、チェックはある

アイルランドの鉄道駅には、Luasも含めて自動改札機がない駅が多いです。
その代わり、駅の入り口やプラットフォームに Leap Cardをタッチする機械 が設置されており、ここでチェックイン&チェックアウトを行います。
電車・Luasはそれぞれ車内でのチケット購入はできませんのでご注意ください。
なお、電車内では、チケットなどの提示を求められることがあります。
無賃電車は、最大€1,000(15万円程度)の罰金を科せられるため、忘れずに購入、もしくは読み取り機にタッチをしておきましょう。
‣ 電車のドアはボタン式

日本の電車では、停車すると自動でドアが開くことが多いですが、アイルランドでは ドアのボタンを押さないと開きません。特にDARTやInterCityの列車では、降りる際にボタンを押し忘れると、ドアが開かずに焦ることもあるので注意が必要です。
‣ 予約席は自分の名前が掲示されることも
InterCityの長距離電車に乗車するとき、事前に指定席をオンラインなどで予約している場合、席番号の横に電光掲示板があり、そこに、予約したときの名前が表示されています。
もし、名前を表示させたくない場合は、予約時に名前を表示させない選択もできます。その場合は、予約番号が表示されます。
4. アイルランドの電車の車窓は美しい!
アイルランドの鉄道は、山合いや海沿いを走ることから、鉄道好きをはじめとした旅行者に人気です。電車から見える景色もぜひ楽しんでみてください!
以下の写真は、私がDARTやIrish Railに乗ったときに、窓から撮影したものです!




5. 注意点・アドバイス
‣ 時間通りに運行されない電車とその対策
平日の朝8時~9時、夕方17時~19時は、通勤・通学で混雑します。
特にダブリン市内を通るDARTやLuasはかなりの人が乗ります。
また、アイルランドの鉄道は、日本と比べると運行の正確さにばらつきがあります。
特に天候が悪い日や週末は、遅延が発生しやすいです。
一方、日本とは異なり、時刻表より早く出発してしまうことも、稀にあります。
電車を利用する際は、日本にいるとき以上に、時間に余裕を持って移動しましょう。
また、アプリで運行状況を確認するのが安心です。
‣ Luasとの乗り換えポイント
DARTとLuasを乗り換える場合、Connolly(コノリー)駅 での乗り換えが便利です。DARTの停車駅の中でも主要なターミナル駅なので、移動の際に覚えておくと役立ちます。
まとめ
アイルランドの鉄道&トラムは、観光にも日常の移動にも便利な交通手段です。
ダブリン周辺の観光なら DARTで海沿いの街へ。マラハイドやホウス、ブレイでのんびりとした時間を楽しめます。
日本との意外なつながりを感じながらDARTに乗るのも面白いポイント。
市内移動なら LUASが便利。トラムで主要エリアをスムーズに移動できます。
アイルランドで電車やトラムを利用する際は、ぜひこの記事を参考にして、快適な移動を楽しんでください!





